第39話《免疫》

Go: 前回は世界は比喩であるとか、シンボルであるとかの話をした。
まめちびがすぐ「それ病気と関係あるんですか?」なんて急かすから、今日はリクエストに応えようじゃないか。

まめ:ええ、だって話の半分、いや8割は病気とそれ関係あんの?って話ばっかですから。
でも後で繋がってくるのはだんだんとわかってきましたけどね。

Go: どんな人にも馴染みがある免疫系を例に出してみようか。
免疫系は常に働いてくれている。
さあ、まめちびよ、ここから象徴性の思考を使うんだ。
何を連想する?

まめ: え?

Go:免疫系からだよ。もっと言うと、免疫系の反応で代表的な炎症反応から連想してみよう。何に例えられる?

まめ: 免疫…めんえき…麺だから、パスタかラーメンだね。
お腹すいてるから食べ物しか連想できません。
あと免疫といえば炎症だから、辛いのかな。
パスタならアラビアータ、ラーメンなら豆板醤でも入れよか。
家にはどっちもあるけど先生ならどっちがいいと思う?

Go: 驚くべき貧相さだな、想像力が。おれは蕎麦がいいがね。

まめ: パスタかラーメンかどっちかって言ってるじゃん!

Go: 蕎麦だ。譲る気はない。
だが今それは置いておこう。

免疫から連想するのは”戦争”だ。
免疫反応を分析すると心の中の戦争に近い。

まめ: は?

Go: 象徴的思考のトレーニングをするのだ。

まめ: はあ

Go: つまりだ、感染症は心の葛藤を表している。

まめ: は?

Go: さっきから「は」しか言ってないぞ。

まめ: へぇ

Go: やめなさい。
生体の防御機構を分析するのだ。
まず一般的な医学的知識としての防御機構の概要を説明しよう。
《防御機構には病原微生物などの異物の侵入を防ぎ、さらに侵入した異物を排除しようとする働きがある。
表面では皮膚や粘膜のバリア。このバリアを突破して、体内に侵入した異物に対して、異物として認識し、破壊して排除しようとする。これを免疫と言う。
免疫系は生体の環境を維持するためで、白血球を中心としてこのシステムが成り立っている。
このシステムは呼吸器系、消化器系、内分泌系など生体のあらゆるシステムと相互に強調して働くと言う特徴がある。
免疫は通常外来の異物は攻撃の対象にするが、自分の細胞に対しては反応を起こさない。
この仕組みを自己と非自己の識別と言う。
免疫系によって認識される分子を抗原と言い、代表的なものにウィルス、細菌、寄生虫などがある。》

生理学の角度から皮膚や粘膜には防御機構にはどんな働きがあるか、もう少し具体的な話をしてみよう。
まず生体表面のバリアだ。

・皮膚や粘膜によって外界と境界しているが、これには微生物の侵入を防ぐ様々な防御機構の意味がある。
全身火傷で最大の死亡原因は感染からの敗血症だからね。
つまりもっとも重要な措置は皮膚からの感染を防ぐこと。
それだけ皮膚は大事な防御機構ってことだ。

・皮膚表面からは多くの微生物に対して毒性をもつ脂肪酸を分泌している。

・外界と接する眼、呼吸器系、消化器系、排泄系などの粘膜には、粘液、唾液、涙などの体液がある。

・母乳や唾液や涙にはラクトフェリンと言って、ウィルスが細胞に感染するのを防ぐ。

・これらは常に新しく産生され、または排出、微生物を洗い流すと同時に、分泌物の中のリチゾームにより、外来の有害な細菌を破壊。

・気管粘膜では上皮細胞が線毛運動により異物を排除。

・咳やくしゃみで吐き出す。

・胃では強い酸性の胃液によって細菌を破壊。

・膣ではphと常在菌の細菌叢によってその先への侵入を防いでいる。

・腸では常在菌の細菌叢。

・各所のリンパ節を要に全身にリンパ網が張り巡らされている。

・血液中では白血球を中心に免疫に重要な働きをしている。

・免疫グロブリンなどの様々な抗体は、ウィルスなどの抗原と結合してその感染力を失わせる。

まめ: は~改めて勉強するとすごいね、人間の体の防御機構って。

Go: まずメタフィジック的に皮膚は何を表しているのかというと、自分と他人の境界域なんだ。

まめ:メタフィジック的…

Go: 形而上学的にって意味だ。

まめ:ますますわかりませんよ!

Go: わかりにくかったら、ちょっと違うけど心理学的に、と考えるとわかりやすいかも。
自分が最初に外界と接するところ。
簡単に言うと、皮膚は他人との関係性を表している。
誰かとの関係性の問題を無視し続ければ、それは皮膚に現れることが多い。

通常であれば、体内で攻撃と防御のバランスを保ちながら、病原体と共存をしている。
ウィルスや菌や病原体はいわばこの世の矛盾のようなもの。
この世界は陰と陽、自分以外の外側は、矛盾という恐れの対象になる。
地球での生活をする上で、矛盾と言う恐れと共存しないと私たちは生きていけない。
免疫機構が表しているように攻撃、破壊、毒、食作用と言う、かなりアグレッシブな部分も持っている。
精神面でも攻撃性を持っている自分を知らなければならない。
共存といっても、受け入れっぱなしでも拒絶し過ぎでも病気になってしまうのだ。
これは精神的な部分でもまったく同じことが言える。
矛盾を受け入れ、健全な葛藤のプロセスを経る事が必要と言うことなのだ。

免疫の仕組みは自己と非自己の識別だ。
免疫も無意識に働いてくれるが、私らも自分と他人を無意識のうちに識別する。
他人を自分と同じように感じれる人は人間なんかやっていない。
他人という矛盾とうまくコミュニケーションをとりながら生きていくことがこの世界の醍醐味だ。
そして、我々は他人を通して学ばなければならない。
相手とのコミュニケーションで、意識的、または無意識レベルでの拒否反応が出たとする。
拒否反応は自分が学ばなければいけない領域のサインだ。
うまくいけばそれを葛藤しながらも、内側にうまく取り込んで溶かし、受け入れることが出来れば、その拒否反応は出なくなる。
その葛藤を遠ざけた場合、または解決した時に体に降りてくることがある。
それが感染症、またはアレルギーということだ。
なんとなくわかるだろ?

まめ: 少しずつ慣れてきました。

Go: 病原体が侵入することが表現の第一段階だが、病原体がそこにいたから感染したのではない。
体が病原体を受け入れたのだ。
いいか?病原体は良いも悪いも存在しているだけだ。
病原体と共存できれば、なんの問題もない。
この世には無数とも言える菌やウィルスだらけだ。
まめちびの体も恐ろしいほどの菌だらけだ。
むしろお前が菌だ。

まめ: 褒め言葉とうけとりましょう。

Go: 人体には500種を超える細菌が存在し、その細胞の数は100兆以上になると言う。

まめ: え⁉︎人の細胞より多いじゃん!

Go: 人の細胞の数は37兆位とも言われているから、もう自分一人で生きてる、なんておこがましくて言えないよね。

まめ: 逆に言うと細菌さんたちと共存しないと生きられないんだね、私たち。
なんだか生きてることがありがたくなってきたな。

Go: おれは友達いないけど、細菌の友達が沢山いるから寂しくないんだぁ!

まめ: はい、頑張ってください。

第40話

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