”肝うつ”に関して、状態を説明する上でとても重要ですが、一般的に認知されている言葉ではないので、私なりの解釈で説明します。
中医学の概念ですが、肝うつとは、肝気が停滞してたり詰まっている状態です。
肝気は全身を伸びやかに巡り体と心を清らかな状態に保つ働きをしているのですが、心身へのストレス、我慢、感情の抑圧、怒り、など精神領域が特に肝に深く関わり、その影響を受けます。
様々なストレスを受け止める臓器だと考えれば、イメージしやすいでしょうか。
肝うつがどんな病気になるのかは人それぞれで、様々な症状や病気の土台と成り得ます。
文字通りうつ病の方も、ほとんど肝うつの状態でもありますが、イコールで考えないでください。うつ状態というのは、肝うつの中の一症状にすぎません。
考え方としての一例を出してみましょう。例えば疲れやすいといったものが、気虚によるものか、肝うつによるものか、同じ疲れやすいという症状でも治療も変わってきます。
気虚の場合は、イメージしやすい言葉で説明すると、栄養不足、エネルギー不足、つまり何かの活動に必要とするエネルギー量が枯渇してしまっている状態です。
肝うつの場合は、エネルギー量が足りないのではなく、気の流れが著しく偏っていたり、停滞していたり、または詰まっている状態です。