#3【三千年以上の歴史】

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今回のポイント
・中医学の礎となっている書物は2000年以上前に出来上がったもの。書物の名前にも興味がない方は、今回はここまで読めば十分かもしれません。

中国伝統医学は原型となる理論を遡ると少なくとも三千年の歴史があるようです。その後数百年かけ体系化されまとめられた知識と経験が、黄帝内経という書物につながります。
ただし、私が思うにこの医学の源流はさらに別の地域にあり、少しずつ発展してきたものだと考えています。体系化され学問として確立されたのが中国であることは間違いありません。中国人たちのこの功績は本当に称賛すべきものです。
比較的最近のことですが、アルプス山脈にあるイタリア・オーストリア国境の氷河で見つかった、約5300年前のミイラには経絡やツボに刺青の痕が残っていました。
知った当時は、鍼灸師からすると非常に面白いニュースでした。
源流を辿るとその歴史は、私たちが想像している以上にもっともっと古いところにあるのだと想像できます。
ちなみにそのミイラですが、胃兪、三焦兪、腎兪、崑崙等、臨床的にも腰痛に使われるようなツボだということも面白いところですね。

古典は色々とありますが、東洋医学家にとって重要なものをいくつかご紹介します。

1、黄帝内経(こうていだいけい)

一言で言うと理論の本です。二千年以上前に体系化され、これがなければ現在の東洋医学はない、と言える非常に重要な書物です。一部欠損しているらしいので完全ではないものかもしれませんが、それでもこの時代にここまでまとめられていることに非常に驚かされます。
黄帝内経はさらに素問と霊枢に分けられます。
・『素問』の内容は医学にかぎらず、易学、天候学、星座学、気学、薬学、運命学と広くさまざまな分野に及び、医学書というより科学書というおもむきとなっています。
・『霊枢』はより実践的な内容です。

2、難経(なんぎょう)

法則と考えるとわかりやすいです。
内容は黄帝内経に沿って書かれていますが、鍼灸に絞って体系化されていて、脈診が中心となっています。鍼灸師にはなくてはならないものです。

3、傷寒雑病論(しょうかんざつびょうろん)

処方といったところでしょうか。
後に2部に分かれ、傷寒(急性熱性病)については『傷寒論(しょうかんろん)』、雑病(慢性病)については『金匱要略(きんきようりゃく)』
・傷寒論では、傷寒の病態を三陰三陽(六病位)と呼ばれる6つのステージに分け、それぞれの病期の病態と、適応処方を記しています。
・金匱要略では、循環器障害、呼吸器障害、泌尿器障害、消化器障害、皮膚科疾患、婦人科疾患から精神疾患までの慢性病の治法を論じています。

4、神農本草経(しんのうほんぞうきょう)

薬学です。
これは鍼灸師はあまり勉強していない領域ですが、東洋医学の発展にはなくてはならない書物です。

他にも様々な書物がありますが、現在の中医学の礎となる最重要な4つの書物を紹介しました。

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