#5【「気」を実感した妻の話】

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東洋医学では「気」の働きを診断に使ったり、治療に使ったりします。
前回予告した通り、今日は奥さんが東洋医学を元にした鍼灸治療を、良くも悪くも実感した話をしたいと思います。

私たちがまだ結婚前の思い出話です。
初めて私の実家へ連れて行こうというときでした。
私は埼玉の大宮、奥さんは当時都内の東十条に住んでいて、氷川神社に寄ってから実家に行こうと言うことで大宮駅で待ち合わせしたんですね。
やはり奥さんも初めて私の親に会うのに緊張もあったんでしょう。朝移動する時に足首を捻挫したんです。
病院にいかなければならないほどではありませんでしたが、これから大きな移動をするにはだいぶ不便な状況です。
軽く足を引きずりながらの彼女に大宮駅で会ったわけですが、人が多すぎる駅の構内で治療するわけにはいかないので、インターネットカフェに行き個室で治療することにしました。

捻挫の治療だったのに「内臓が悪い」という私の話が衝撃的だったようですが、治療は患部だけでは中々うまくいかないので、患部から離れたツボを合わせて治療しました。
治療後にはすっかりよくなって、それから全く痛みは出ませんでした。
奥さんとしては、これが鍼灸治療の効果を初めて実感した出来事だったようです。
このように明らかに患部の問題として捉えがちな足の捻挫でさえ、患部以外のツボ選びも必要となるのが中医学的な鍼灸治療です。

次に例に出すのは治るとは逆の話、鍼灸師としては非常に恥ずべき話です。
つい最近の話ですが、奥さんの十数年に及ぶ慢性的な足裏の荒れや痒みに対して、なんとか治らないものかと強めの治療を繰り返したんですね。
鍼灸では、足りない部分を補ったり(補法)、多すぎる部分を引いたり(瀉法)するのですが、刺絡という方法によって、多すぎるエネルギーを引いたり熱を冷ましたりすることばかりをやりすぎてしまいました。
脾の統血作用と言う働きによって、血液が漏れ出ないようにしているのですが、瀉法によりそれを弱めてしまったことによって前回の生理から18日で生理を起こしてしまいました。
通常は何か理由がない限り、生理が乱れることがないのに、治療開始3日目に起こったことですから、明らかにこの治療によって引き起こしてしまったことだと思います。
奥さんは私を責めずに、「面白い」と言ってくれたのがせめてもの救いですが、決してあってはならないことです。
脈診でちゃんと診て、補法をしっかりやりながら刺絡をやれば良いものを、手を抜いてしまったという私の鍼灸道において、不徳の致す出来事となってしまいました。
今非常に反省しているところです。

長い余談となりました。
一般的にはこういった現象は中々理解し難いことかもしれませんが、このように気の調整をすることによって、生体に影響を及ぼし様々な現象が起こるのです。 

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